あくまで個人的な意見ではありますが、基本的にゲーミングノートパソコンはおすすめしません。では、なぜゲーミングノートパソコンを買ってはいけないのでしょうか。その理由とゲーミングノートパソコンのデメリットなどを詳しく解説していきます。
1. コストパフォーマンスが悪い
まず、なんといってもゲーミングノートパソコンはコストパフォーマンスが悪いという点が挙げられます。デスクトップと比較した場合、大体同じくらいのスペックのモデルだと、どうしてもノートの方が値段が高くなってしまいます。
これは特にハイスペックなモデルになるほど顕著なり、価格差が大きくなっていきます。そのため、ハイスペックなゲーミングパソコンを購入する際はデスクトップ型をおすすめします。
2. 拡張性の低さ
ゲーミングノートパソコンのデメリットとしては、拡張性の低さも挙げられます。デスクトップであれば、グラフィックボードの交換やSSDやHDDの増設、メモリの増設、電源の交換などなど、様々なパーツの交換や増設を比較的簡単に行うことが可能です。しかし、ノートの場合だとこれらの交換や増設といった作業が非常に難しくなります。
デスクトップであれば、そうしたパーツの交換や増設などを行うことにより、長い期間現役で使用できるのに対し、ノートだとスペック的に厳しくなって来たら即買い替えとなってしまいます。
例えば、私が以前使用していたデスクトップのゲーミングパソコンは、グラフィックボードの交換やメモリの増設等をしながら10年以上使い続けていました。また、地デジチューナーを増設していたので、テレビを観たり録画をすることも可能でした。こうした自由度の高さはノートには無い魅力と言えるでしょう。
パーツの交換や増設には多少の知識が必要になりますが、実際にやってみるとそこまで大変ではありません。また、私もそうでしたが、そういった経験を積んで行くことで知識がついていき、パソコンを自作するようになったり、購入する際にその知識を活かして自分好みの製品を選択しやすくなったりする利点もあります。
3. パーツの流用ができない
デスクトップと違い、パーツの流用ができないのもデメリットになります。例えば、デスクトップの場合、ある程度の知識が必要になりますが、ケース・電源・グラフィックボード・SSD/HDD・メモリ・モニター・マウス・キーボードなどが流用できる可能性もあるので、パソコンを買い換える際に投資額を節約することもできます。
ですが、ゲーミングノートパソコンを購入した場合だと、すべてのパーツをまるごと買い換えることになるので、ここでも投資額が増えてしまいます。
4. 発熱問題
ゲーミングノートパソコンは、発熱の問題も大きなネックとなります。基本的に性能の高いパーツほど発熱量も大きくなってしまいます。特にゲーミングノートパソコンは、性能の高いグラフィックボードやCPUをコンパクトな本体に無理やり詰め込んでいるので、発熱が問題になりやすいです。そのため、夏場の長時間のゲームプレイなどには注意が必要になります。
もちろん、デスクトップでも発熱の問題はありますが、こちらは大型のケースが使えるため、ファンの数を増やしたり、性能の高い大型のクーラーや水冷クーラーを採用することも可能なので、対策はしやすいでしょう。
5. 意外と重い
ゲーミングノートパソコンを選択する理由のひとつに持ち運べるという利点がありますが、実際に購入しても持ち運ぶ機会はそこまで多くないと思います。せいぜい部屋の中を移動させる程度で、外出時に持ち運んで使用することはあまりないでしょう。
実は、ゲーミングノートパソコンは意外と重いんです。それなりのスペックを備えたモデルだと大体 2kg 後半から 3kg 程度の重量となります。この数字だけ見るとあまりピンとこないかもしれませんが、実際に外出時に持ってみると結構な負担になると思います。2リットルのペットボトルと500ミリリットルのペットボトル1,2本を持ち歩くと考えると、その重さがイメージできるはずです。
さらに、より高性能なハイスペックゲーミングノートパソコンになると中には 5kg 以上のモデルもあり、持ち運ぶのは結構な負担になります。
また、17.3型のモデルだとサイズ的にも大きく、10キー付きのキーボード2個分くらいの寸法となります。これにバッテリーやマウスなどを合わせると結構かさばってしまいます。
6. バッテリー問題
3Dゲームが快適に遊べる高性能なゲーミングノートパソコンはその分消費電力も高いので、通常のノートパソコンより動作時間が短いという欠点があります。
製品によって違ってくるので一概には言えませんが、ミドルスペックモデルで3,4時間程度、ハイペックモデルだと2時間弱しかバッテリーが持ちません。
メリットもたくさんある
ここまでゲーミングノートパソコンのデメリットばかり書いてきましたが、当然メリットもたくさんあります。中でも持ち運べるというのはやはり最大の利点でしょう。
意外と重量が重かったり、動作時間が短いというデメリットも挙げましたが、デスクトップパソコンを持ち運ぶのは現実的ではない以上、持ち運べるという点は大きなメリットになります。
例えば、ベッドに寝転がりながらダラダラとゲームをしたりというのは真っ先に思いつきますし、オンラインゲームのイベント参加などで旅行先や外出先でどうしてもPCを使ってゲームがしたいときなどに重宝するのは間違いないでしょう。
また、スペースを取らないのでサブPCとしても便利で、実際に”デスクトップ派”の私もサブ PC としてノートパソコンは所持していたりもします。使わないときにしまっておけるのも大きいです。
中には「デスクは絶対無理」という”ノートパソコン派”も存在して、実際に私のオンラインゲーム仲間にも何人かそういった方がいるのも事実です。そういった場合には、無理にデスクトップのゲーミングパソコンを選ぶよりは、ゲーミングノートパソコンを選んだほうがいいでしょう。あくまで自分のスタイルに合った物を選ぶことが大切だと思います。
デメリットも徐々に改善されている
散々デメリットを書きましたが、技術の進歩によりデメリットも徐々に改善されてはいます。特にデスクトップとの性能差はかなり埋まってきています。それこそ、昔は高価なゲーミングノートパソコンを購入しても、スペック的に最新の3Dゲームを快適にプレイするのは難しかったりしましたが、今ではそんなことはありません。中にはその辺のデスクトップゲーミングパソコンよりよっぽど性能が高いハイスペックなゲーミングノートパソコンも販売されています。
デル製のハイスペックゲーミングノートパソコン。Core i7やGeForce RTX2080を搭載しているので、非常に性能が高い。これなら最新ゲームもストレスなく快適に遊べるはず。動画配信などにも最適。ただし、価格は34万円以上(記事更新時点)と非常に高額。
また、発熱やバッテリーなどの問題も性能比で見るとかなり改善されています。さらに、予備のバッテリーや熱対策のグッズなども多く販売されているので対策も可能です。